美容師は、男性・女性問わず多くの人に支持されている職業です。
一見するとおしゃれで魅力的な仕事に思えますが、実際のところはどうなのでしょうか?
「美容師はやめとけ」という声も少なくありませんが、仕事内容や給与、実際に美容室で働いていた方の体験談を詳しくお伝えします。
目次
美容師の仕事は大変?
美容師の仕事がどれほど大変かを考えてみましょう。
美容師の仕事は、肉体的にも精神的にも多くの挑戦が伴い、確かに厳しい面があります。
ここでは、美容師としての仕事に関連するいくつかの困難な状況を挙げてみます。
長時間の立ち仕事
美容師は多くの時間を立って働くため、長時間同じ姿勢を保つことが求められます。
このような状況は、身体に大きな負担をかける可能性があります。
また、シャンプーなどで水を頻繁に使用するため、手荒れ対策も欠かせません。
お客様対応
美容師は、お客様との円滑なコミュニケーションが不可欠な職業です。
時には、難しいお客様やクレームに対処する場面もありますが、顧客満足を維持するためには、優れたコミュニケーション能力が必要です。
クリエイティブな要求
美容師は常に創造的なアプローチが求められる職業です。
クライアントの希望を尊重しつつ、最新のトレンドやスタイリングの変化にも敏感でなければなりません。
お客様は美容師自身の髪型や容姿を見ており、その姿勢が信頼を生むのです。
「この美容師のようになりたい」と思わせることが、プロフェッショナルとしての重要な役割です。
他者に見られる意識を持ち続け、美容に対する情熱を忘れないことが、美容師としての責任です。
忙しい時期と閑散期
美容業界は、季節や特別なイベントによって忙しさが大きく変わることがあります。
特に週末や特別なイベントの前には、業務が増え、ストレスを感じることも少なくありません。
技術の向上
美容業界は常に変化し続けており、新しい技術やトレンドに適応することが求められます。
このためには、絶え間ない学びとトレーニングが不可欠です。
他の美容院のスタッフを観察したり、トレンドをリードする芸能人のスタイルを研究したりすることが、日々の学びにつながります。
これらは美容師の仕事の厳しい側面ですが、同時にクリエイティブでやりがいのある職業でもあります。
お客様の笑顔を見ることができるのは、この仕事の大きな魅力の一つです。
これらの挑戦を乗り越えることで、仕事に関わる人々は成長の機会を得ることができます。
美容師になるには?
美容師になるためには、様々な努力が必要です。
次のような流れで美容師として働くことができます。
step.1
高校卒業または同等の学力
step.2
美容学校への入学
step.3
実務経験の取得
step.4
美容師免許の取得
step.5
継続的な教育とトレーニング
高校卒業または同等の学力
美容師になるためには、通常、高校を卒業するか、それに相当する学力が必要です。
美容学校への入学
美容学校への入学は多くの人にとって一般的な選択肢です。
ここでは、理論と実践をバランスよく学びながら、ヘアスタイリングやメイクアップ、ネイルアートといった技術をしっかりと身につけることができます。
実務経験の取得
美容学校での基礎教育を修了した後は、実際のサロンでの実務経験を積むことが不可欠です。
これによって、リアルなお客様とのコミュニケーション能力を高め、プロの美容師としての技術を磨くことができるのです。
美容師免許の取得
美容師になるためには、地域の法律に従って美容師免許を取得することが不可欠です。
この免許を得るためには試験を受ける必要があり、合格することで正式に美容師としての資格を手に入れることができます。
継続的な教育とトレーニング
美容業界は絶えず変化しているため、最新の技術やトレンドに対応するためには、継続的な教育とトレーニングが不可欠です。
この努力によって、キャリアをさらに発展させることが可能になります。
これらのプロセスを経ることで、美容師としての基礎的なスキルや知識を習得し、お客様にご満足いただけるサービスを提供できるようになるのです。
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美容師の給料事情
各自のスキルや経験、店舗によって異なりますが、一般的な給与の目安をお伝えします。
美容師の初任給
新卒で美容学校を卒業し、美容師としてのキャリアをスタートさせる際、初任給は通常20万円以上からのスタートが期待できます。
美容師経験者の給料
美容師としての経験が豊富になるにつれて、給料も上がる傾向があります。
特に、3年以上の経験を持つ美容師は、月給が30万円を超えることも珍しくありません。
都市別の給料差
大都市圏である東京や大阪では、美容師の給与が全国平均を上回ることが多いです。
しかし、生活費の高さも忘れてはなりません。
雇用形態
雇用形態によって給料はさまざまです。
正社員、契約社員、アルバイト、自営業など、それぞれの働き方に応じて異なる給与体系が存在します。
特に自営業者の場合、売上から経費を差し引いた後の利益が自身の給与となります。
手数料制度
一部のサロンでは、美容師が行った施術に対して手数料を受け取る仕組みが存在します。
この場合、施術の内容や量によって給与が変わることがあります。
これらの数値は一般的な傾向を示しているに過ぎず、実際のサロンや美容師の条件によって異なることがあります。
最新の給与情報を把握したい方は、美容業界の求人情報や美容師関連の労働組合の情報をチェックしてみることをお勧めします。
美容師の仕事で身につくことは?
美容師としてのキャリアを通じて得られるスキルや経験は非常に多様です。
ここでは、美容師の仕事を通じて習得できるさまざまなスキルや能力についてご紹介します。
美容師で身につくこと
- カットやスタイリング技術
- カラーリング技術
- パーマやトリートメント技術
- コミュニケーション技術
- 問題解決能力
- トレンドやファッションの理解
- 商才
- 柔軟性と忍耐
カットやスタイリング技術
美容師にとって、髪を切ることやスタイリングの技術は不可欠なスキルです。
これらの技術は、専門的な訓練や豊富な経験を通じて、さらに洗練されていきます。
カラーリング技術
美容師にとって、髪のカラーリングや染髪の技術は欠かせない重要なスキルです。
多様なカラー技法や最新のトレンドに柔軟に対応できる能力が求められています。
パーマやトリートメント技術
髪のパーマやトリートメントの技術を習得することができます。
これには、髪質やクライアントのニーズに応じた専門的な知識が求められます。
コミュニケーションスキル
クライアントとのコミュニケーションは極めて重要です。
彼らのニーズを正確に把握し、的確なアドバイスを行うためには、優れたコミュニケーション能力が不可欠です。
問題解決能力
クライアントの髪質や要望に応じた最適な解決策を見つけるスキルが必要です。
また、時にはクレームに対しても迅速に対応することが求められます。
トレンドやファッションの理解
美容業界は絶えず進化しているため、最新のトレンドやファッションに対する感度を高めることが不可欠です。
これによって、クライアントに最適なアドバイスを提供することが可能になります。
商才
自分の仕事を効果的にアピールし、クライアントを増やすためには、ビジネスセンスが不可欠です。
営業やマーケティングの基礎知識を身につけることで、より多くのチャンスをつかむことができるでしょう。
柔軟性と忍耐
予定の変更や突発的なリクエストに迅速に対応できる柔軟性、そして繁忙期においても冷静さを保つ忍耐力は非常に重要です。
これらの能力と経験は、美容師が専門家として成長し、クライアントの期待を超えるサービスを提供するために欠かせません。
美容師体験談
ここで、美容師として実際に働いていた方の体験談を紹介します。
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私は幼い頃から美容師になることを夢見ていました。
髪を切ることよりも、スタイリングやメイクに強い興味を持ち、必ず美容師になると心に誓っていました。
高校では商業科に在籍していたため、学校の求人には美容室が見当たらず、自ら美容室の求人を探し始めました。
そして、面接は美容室で行われ、まだ学生だった私は制服姿で臨みました。
面接で気をつけたこと
- 必ず面接官の目を見て話をする。
- 事前に自己アピールや動機を考えて暗記をしていった。
面接で動機を尋ねられ、美容室での具体的な働き方について聞かれましたが、どのような美容師になりたいのかがまだ明確でなく、うまく答えることができませんでした。
面接後には、実際にお店の中を見学させてもらい、どのような仕事が行われているのかを知ることができました。
美容師といえば、髪のカットやカラーリングが主な仕事だと思っていましたが、実際には掃除やミーティング、整髪料の販売など、さまざまな業務があり、想像以上に大変そうだと感じました。
美容師として採用後
面接から約1週間後に合否の連絡がありました。
無事に内定をいただき、通信制の美容学校に通いながら美容室で働くことが決まりました。
最初の1週間は本社での研修で、美容師としての技術を学ぶのではなく、接客の基本を学ぶ時間でした。
発声練習や接客の仕方、クレーム対応、心理学など、美容とは直接関係ない内容でしたが、とても楽しく学ぶことができました。
主な業務は、最初はアシスタントとしてスタートし、掃除や洗い物、洗濯、在庫の確認を行います。
特に掃除については厳しい基準があり、先輩のチェックに合格しないとやり直しになります。
営業が終わったら、いよいよレッスンの時間です。
最初はシャンプーレッスンからスタートし、徐々にスキルが増えていくと、カラーやパーマのレッスンも受けられるようになります。
レッスンは先輩からの指導を受けた後、自分で復習しながら進めていきます。
営業が終わった後のレッスンなので、毎日帰宅するのは朝方になり、家にいる時間は3~4時間ほどでした。
美容室での仕事は毎日があっという間に過ぎていく
営業が始まってからは、毎日がとても忙しく、1日があっという間に過ぎてしまいます。
お昼休憩は5分あれば良い方で、食事をする時間がもったいなくて、ほとんど飲み込んでしまっていました。
毎日が目まぐるしく、最初の1年は大変でしたが、徐々にできることが増えてくると、上司に認められたり、お客様からシャンプーの指名をいただけるようになり、とてもやりがいを感じることができました。
お給料は月に13万円でした。
スキルが増えると、給料も上がっていきます。
私がカット以外の仕事もできるようになったとき、給料は17万円になりました。
お給料は、他の職業の方々と比べると少なめです。
実際、残業が発生することもあり、時給に換算すると300円程度になることもあります…
ですが、スタイリストとして指名を受けられるようになれば、月に80万円を得ることができるので、スタイリストになるために頑張ろうと決意していました。
疲労が重なりドクターストップ…
レッスンを受け始めた頃、これまでの疲れが一気に出てしまいました。
美容室の営業が終わった後、倒れてしまい、救急車で運ばれることになりました。
原因はストレスによる過呼吸でした。
少し休めば回復するだろうと思い、1週間ほどお休みをいただいて自宅で療養しました。
しかし、1週間後に仕事に戻ると、また過呼吸で倒れてしまい、再び救急車で運ばれることになりました。
そして、まさかのドクターストップ。
精神科を受診するように言われました。
自分では精神的なことをあまり気にしていなかったのですが、心と体は別物のようで、精神的にはかなり疲れていると言われました。
確かに、厳しい環境で2年半も頑張ってきましたが、美容師になりたいという強い思いがありました。
上司や同僚、家族と何度も話し合った結果、最終的には辞めることに決めました。
以上、美容師として働いていた方の体験をお伝えしました。
やる気があっても、体にはかなりの負担がかかっていたようです。
自分では気づかないうちに、ストレスがどんどん蓄積されていきます。
体調に異変を感じたら、無理をせずに少し休息を取ることが大切です。
その際、職場の理解も重要ですので、気軽に相談できる上司や先輩がいると心強いですね。
特に未経験の仕事に取り組む際は、自分の体を最優先に考えて行動しましょう。
美容師の仕事に関するまとめ
美容師の仕事は、お客様の希望に応じてヘアカットやスタイリングを行う、とてもやりがいのある職業です。
厳しい面も多く、「やめた方がいい」と言われることもありますが、それだけ多くのスキルを身につけることができ、年齢に関係なく長く続けられる仕事でもあります。
美容に興味がある方や、人の髪を整えるのが好きな方、手に職を持ちたい方は、ぜひ挑戦してみてください。