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塗装は男性の仕事と思われがち
私が高校卒業後に就職した職業は塗装業です。
女性である私が塗装の仕事に就こうと思った理由は、ちょうど就職活動をしていた時に知人男性がバスの塗装を行う会社に勤めていて仕事内容を聞いて私も塗装の仕事をしてみたいと思いました。
その知人男性は「塗装を覚えれば将来仕事が無くなることがない。新しい物が作られれば必ず塗装が必要だから!」という話を聞いて単純かもしれませんが、これが私が塗装業をしたいと思った理由です。
自分に合ったアクティブな仕事
元々私は体育会系で事務などの仕事は向いていなく工場での就職を望んでいましたが「工場=男性の職場」という印象が強く塗装の仕事をしたいと両親に相談した際ももっと色んな職種があるから塗装はやめなさいと言われてしまいました。
ですが、なかなか諦められず面接をして不採用だったら諦めると両親と約束し面接を行いました。
塗装業に慣れるまでは匂いとの戦い
面接内容ですが、まず女性で10代というのもあってかびっくりされました。
面接で聞かれたこと
- 志望動機
- 通勤手段
- 意気込み
最後に工場内の説明や案内をしていただき面接は終了。
結果は採用でした。
働き始めてすぐ感じたことは、工場内どこにいてもラッカーシンナーの匂いがすること。
初めはシンナーの匂いでお昼を過ぎた頃には頭痛で慣れるまで1か月ほどかかり大変苦痛な思いをしました。
塗装業の仕事は覚えることから始まる
最初に覚える内容は鉄板、金属に塗装をするための下処理からです。
金属には元々錆びないように油分がかなり付いていますが、塗装は油分があるとはじいてしまし仕上がりがムラだらけで汚かったり色が乗らなかったりするため下処理は塗装の基本だと教えてもらいました。
大切なこと
・塗装の基本を知ること
その油分を落とすのに使うのが頭痛の原因であったシンナーです。
匂いはきついし直接手で触ると手が荒れるし肌が弱い私には最大の敵です。
下処理は油分を落とすだけではありません。
塗装しない面はマスキングテープで養生する必要があり、その養生にもルールがありました。
養生は全ての塗装が完了してから剥がすのですが養生した所以外の面は塗装仕立てで触ってはいけないため養生を剥がすときに剥がしやすいように考えてマスキングテープを貼らないといけません。
塗装の作業をさせてもらえるまで3年かかる
慣れれば案外簡単な作業ですが剥がしにくいようにマスキングテープを貼っていた時は細かく指導されていました。
塗装の作業をさせてもらったのは就職してから3年ほど経ってからでした。
塗装をするのに最初は塗料の配合を必ずしなくてはなりません。
塗料の成分が同じもの同士の硬化剤とシンナーを決められた割合で配合しなくてはならないのですがその割合が塗料の成分で多少違うため覚えるのが大変でした。
塗装業の仕事で大変だったこと
塗装の仕方も細かく指導してくださり小さい小物の塗装や簡単な塗装で技術を磨いていました。
最初は塗料が垂れたり塗り方が甘くムラムラになっていてやり直しになることが多かったのですが、塗装作業を始めて半年後にはミスもなくなり大きな塗装品を任せてもらえるまでになりました。
塗装業の給料面
給料面は塗装見習いで入ったためかなり少ないほうで、ボーナスは1.5月分で週休1日、年末年始やお盆の大型連休もあり不満はなかったです。
結婚後に退職
今では結婚を機に県外へ引っ越ししたためその会社は退職。
引っ越した先でまた塗装業をしたいとは思いましたが、塗装を女性がするという事例がない会社が多くほどんどの会社に「女性は募集していません」と言われ面接すらしてもらえない状況だったためその後の就職は塗装業を諦めました。
私が塗装業をしていてよかったと思うのはやはり、やりがいがあり綺麗に仕上げられたときに喜びは格別でお客様に直接お礼を言われたり「またお願いね」と言われるのがとても嬉しかったです。
そこまで辿り着くには結構道のりは長いですが、私はこの仕事に就けて良かったと思っています。