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大手自動車メーカーで営業職をしていた頃の話です。
休日出勤や残業が常態化し、社長の指示が絶対的なブラック企業での勤務を続けています。
家族のためにこの職を守っていますが、辞めたい気持ちがあっても辞められない、そんな厳しい状況で日々働いていることをお伝えします。
目次
離職率の高い大手カーディーラー
私たちの会社で働く全てのスタッフ(役員を除く)は、ここがブラック企業であると感じています。
当社は大手自動車メーカーの正規販売店であり、カーディーラーとしての役割を果たしています。
しかし、カーディーラーでありながら、自動車以外にも多くの商品を取り扱っているため、業界内でもトップクラスの業務量を誇っています。
そのため、私たち自身も他の人々からブラック企業と見なされることが多いのです。
ブラック企業だと一番感じること
「離職率が高い」
営業職には100人以上の同期がいましたが、入社から3年が経つと、その数は約30人にまで減少しました。
10年が経過した今、営業職を辞める人が増え、現在営業を続けているのは当初の100人から20人以下、つまり2割を切っています。
平均的な成績を出せないと、生活できるほどの手取りが得られず、実家に住んでいないと生活が困難になるため、辞めてしまう人も少なくありません。
仕事は単純に努力すれば結果が出るものではなく、配属先や引き継ぐ顧客の状況によって、個々の能力に関係なく結果に差が生じることがあります。
このことに対して不満を抱くスタッフも多いですが、会社側はその声を軽視し、解決に向けた行動を取る気配がないようです。
残業、休日出勤が日常化している現状
毎年のようにコンプライアンス違反が発生するのは、成績に対する過度なプレッシャーと多忙な業務内容が影響しています。
このため、勤務時間内に仕事を終えることが難しく、休日出勤やサービス残業が常態化しているのが現状です。
休日出勤をしても、成績に関する話題が持ち出されたり、メールやLINE、電話が頻繁に入るのは当たり前のことです。
休日出勤に対する手当は制度として存在しますが、実際には申請する社員はほとんどおらず、残業の申請もタブー視されているため、外部から見える労働条件と実際の労働環境には大きなギャップがあります。
この職場で働く限り、365日心が休まる日はないと感じざるを得ません。
その結果、社員2000人規模の企業で毎年うつ病を発症する社員が出ていることは、まさにブラック企業の象徴と言えるでしょう。
ブラック企業の要因である一族経営
多くの社員が感じているのは、部下を追い詰めるタイプの上司が出世する傾向があるということです。
結果を出せば手段は問わないという姿勢が見受けられ、社員が疲弊しても次の成果を求めるような風潮が広がっています。
さらに、社員数が2,000人を超える規模の企業でありながら、一族経営から脱却できていない現状も問題です。
会長や社長はもちろん、親子や兄弟が役員に名を連ねているため、社長が白と言えば黒も白にされるような状況があり、社員たちはこのような環境をブラック企業と感じています。
ストレスと隣り合わせが当たり前な日々
ブラック企業は社内結婚が多い?
ブラック企業においてよく見られる現象として、社内結婚が多いことがあります。
企業や人事の方々は、これを和気あいあいとした良い雰囲気の証拠としてポジティブに伝えがちですが、実際のところは、長時間の労働によって社外で異性と出会う機会が限られ、狭い環境の中で結婚相手を見つけることが多いのです。
例えば、学校の教師も職場恋愛や社内結婚が一般的ですので、同じような状況を想像しやすいかもしれません。
私自身も社内恋愛を経験していますが、職場の仲間やお客様との関係から恋愛に発展することがほとんどです。
社内恋愛自体が悪いわけではありませんが、それが多いということは、仕事に費やす時間や人生の中での仕事の重要性が大きいことを示しています。
ストレスが多い営業職
営業職としてのブラック企業の実態には、成績不足を自ら補う「自爆」という行為が存在します。
この自爆行為は、社内の曖昧なルールによって許容されているかのように見え、年間に購入できる台数や件数に制限が設けられているため、実質的に自爆を促進していると感じる人も少なくありません。
営業職は、他の業界と同様にストレスが多く、精神的に厳しい環境ですが、成果を上げることで手当が支給される魅力的な職業でもあります。
成績が良い時期には、ストレスも軽減され、同世代と比較しても待遇が良いと感じることができるため、ブラック企業であっても納得して働くことができるでしょう。
しかし、成績が伸び悩んだり、クレーム処理に苦しんだりする状況では、常に精神的な負担を抱えながら働くことを強いられ、まるで命を削って給料を得ているかのような感覚に陥ることもあります。
悩んだ先には退職の二文字が待っている
優れた成績を維持することが出世につながるのは確かですが、この会社では役職に就くと、営業時代よりも年収が減少してしまうのが現実です。
売上を上げれば出世するものの、給料が減るというジレンマに悩まされ、売上が振るわなければ当然のように苦しむことになります。
また、そこそこの成績を維持している場合でも、常に数字との戦いが続くのです。
このような悩みから逃れる手段として、退職を選ぶ人が増えてしまうのです。
特に、優秀な成績を残したスタッフが出世のチャンスを目前にしてヘッドハンティングされ、退職するケースは珍しくありません。
このような人の入れ替わりが激しい環境では、引継ぎがうまくいかず、クレームが発生することも少なくありません。
会社のブラック対応で社員の気持ちは離れていく一方
クレームに関して言えば、離職率の高い若手社員向けの研修やプログラム、定期的なフォローは一定程度整備されていますが、現場での経験を積んできた管理職にはほとんど研修が行われていないのが現状です。
販売のスキルは高いものの、リーダーシップやマネジメントの教育を受けていない人が突然管理職に就くケースが多く、優れた選手が必ずしも優れた監督になれるわけではありません。
そのため、クレーム処理がスムーズに進まないことがしばしば見受けられます。
このように、突然役職に就く人が多いため、チーム全体がうまく機能しないことが非常に多いのです。
社員からの信頼度の低い会社
ブラック企業だと感じる理由の一つは、辞めた後にお客様として戻ってくる人が少ないことです。
多くの人は仕事自体が嫌なのではなく、会社の環境が嫌で辞めるため、会社との関係を断った後にお客様として再び関わりたいとは思わないのが現実です。
これは、相当なストレスや不満を抱えて働いていたことを示しているのではないでしょうか。
さらに、身内が就職活動を行っている際に、この会社を勧める社員の声は一度も耳にしたことがありません。
誰も自分の子どもをこんな厳しい環境に送り込みたいとは考えないのではないでしょうか。
福利厚生は必要なものがなく無駄なものが多い
企業の福利厚生については、表面的には充実しているように見えますが、実際には現場のニーズとは大きくはずれています。
多くの福利厚生が実際にはあまり役に立たず、本当に必要なサポートが不足しているのが現状です。
例えば、住宅手当や家族手当、子供手当といった実用的な手当があれば、社員にとって大きな助けになるのですが、残念ながらそのような制度は整っていません。
一方で、利用する機会がほとんどない宿泊施設を安く利用できる特典や、通うのに1時間以上かかるスポーツジムの割引があるなど、無駄な福利厚生が目立ちます。
さらに、共済費として毎月の給料から天引きされるのも不満の一因です。
また、社員割引があるからといって、必要のない商品を購入させられることもあります。
期間中にどれだけ割引を利用したかを数字で追い、社員に無理を強いるような状況が続いています。
それにもかかわらず、会社からは「社員のために良いことをしている」といった誤解を招く発言が返ってくるのです。
営業にかかる経費の一部は会社が負担していますが、営業車は自分の車を使うことが求められ、ガソリン代や携帯代、文具代などは自己負担が多く、結果が出せないと生活が非常に厳しくなります。
それでも、今のところ何とかやりくりしており、妻や子どももいるため、辞めるわけにはいきません。
この会社に骨を埋める覚悟はできています。
妻と出会い、幸せな家庭を築けているので、個人的には満足しています。
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