記事 ブラック企業体験談

ハローワークはブラックな求人が多い?就職後に気づいた悪質企業の内容

求職・転職で利用する人も多いハローワーク 。

その中で実際に勤務してみて「求人票と内容が違う!」と感じた人はどれほどいるでしょうか?

ここではまさにその経験をした私の体験談をご紹介します。今ハローワークで就活中の人はぜひご参考にしてみてください。

ハローワークで見つけた企業に就職

ハローワークで仕事を見つけた企業に応募し、面接を受け採用された非常用発電機の配置検討・図面作成をする会社でのことです。

社員は自分も入れて4人、アルバイトが3人の零細企業でした。

 

まず「あれ?」と思ったのは、採用された後で試用期間を設けると言われたのですが、その期間は給料が募集要項の金額より5万円ほど安いからと告げられた時でした。

試用期間を設けている会社は結構あると思いますが、給料が安くなる場合にはその旨を求人票に記載するのが普通です。

まさに「後出しじゃんけん」。まだ若かった私は渋々それを飲むしかありませんでした。

 

ブラック企業だと思った出来事

決定的におかしいと思ったのは給料の支払いでした。

現金払いとは聞いていましたが(おそらく振り込み手数料をケチっていたのだと思います)、現金の入った給料袋が誰もいない席にポンと置かれていると誰が考えるでしょうか。

 

その会社は月2回土曜日が出勤日となっていて、これは各人が好きな日を選んで出社していいことになっていました。

たまたま私が休んだ土曜日が給料日だったのです。

現金払いだからできることですよね。

月曜日に出社した私は、机の上の給料袋を見てただただ茫然。

 

プライバシーもセキュリティーもあったもんじゃないですね。

 

私の教育係の男性(Aさんとします)が「さすがにそれはどうかと思ったけど触ってなんかあっても責任取れないから・・・社長も考えてくれればいいのに」と申し訳なさそうに謝ってくれました(ちなみにその方は親切に仕事を教えてくれる良い方でした)。

 


ブラック企業の原因は社長にあり

諸悪の根源(?)はやっぱり社長でした。

その後もどう考えてもおかしいと思うことのオンパレードです。

最初のボーナスは新人だからないんだと納得していましたが、年の近い男性社員に聞いたところ前回は交渉に交渉を重ねて出たのは2万円!だったとか。

会社にお金がないならともかく、社長は営業先で自分が所有している競走馬の自慢話を延々していると営業先の社員の方が全部教えてくれていたので呆れるばかりです。

 

自分は悠々自適に暮らして社員にはケチな扱いをしているダメな社長ですね。

 

外でいかに自分にお金があるか自慢していることを私たちが知らないと思っているのは社長ただ一人なんて考えもしなかったんでしょうね。

 

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残業が有給休暇に…

こんなこともありました。

求人票に有給休暇については相談とあったので聞いたところ、事前に言ってくれればいいからとの事だったので友達に会いに二日の休暇を取得した月末。

なんとその月の給料に残業代が全くついていませんでした。

 

支払い漏れかと思い聞きに行った時の社長の言葉に絶句。「君は休みすぎだよ」。

残業した分が全て2日分の有給休暇として変わっていました。

有給休暇と残業代は全く別のものだなんて誰でも知っていることですよね?

抗議はしましたが全く取り合ってもらえず、実家で父に愚痴って「そんな会社最初から止めろと言ったんだ」と言われましたがそんなこと最初から言われてません…

 

給料や待遇面を本人の許可なく操作することはあり得ません。

 

そうこうしているうちにアルバイトの子が二人辞め、同年代の男性社員も転職することになりました。

その時聞いてびっくりしたのですが私と給料が変わらなかったのです!しかも全く昇給していないとか。

 

彼には子供が4人いて、とても養っていけないからと別の取引先の営業の方が見かねて自社に引き抜いてくれたそうです。

よく今まで耐えてたなぁ・・・と本当に思ってしまいました。

私もその方もカラオケ好きだったので餞別にカラオケ2時間歌い放題で盛り上がり、最後はさっぱりした顔で辞めていきました。

「君も早く見切りをつけたほうがいいよ」と言い残して。

 

ブラック企業は良い人材も失っていく

12月になり、その頃には一通り仕事がこなせるようになっていて、今回はボーナスがもらえるかと(たとえ2万でも)思っていたのですが社長からは何の話もありません。

Aさんに「何か聞いてる?」と尋ねられ首を振った後で社長に尋ねたところ「出したいんだけどね~」とヘラヘラした答えが返ってきて思わず「来月で辞めさせていただきます。」と口にしていました。

まあ、引き止められることもありませんでしたが・・・。ためらいもなくそのフレーズが出てきたことに自分でもビックリしました。

 

社長の能天気な発言でプチっときてしまいましたね。

 

年末の最終出勤日は社員(社長とAさんと私の3人)で事務所の掃除でした。

が、壁を拭いていたAさんが世間話でもするように「社長、俺、3月末まで居るって言ったけど来月末で辞めるから。」と口にしたのです。

つまり私の半月後にAさんも辞めるということです。

 

これにはさすがに社長もびっくりしたのか「話が違うじゃないか!」と声を荒げましたがAさんが「俺達に払う金はなくても馬には金払うんだろ?」という一言で黙り込むことに。

社長、本当に私たちが何も知らないと思っていたようです。

何となく二人してスッキリしたのか、正月明けは晴れ晴れとした気持ちで仕事ができました。

Aさんに聞いたところ新しく個人事務所を借りて、今受けている仕事を回してもらうことが決まっていたそうです。

もう一社の仕事は辞めた男性が入ったことで激減していましたから他人事ですが、ここはもう続けていけないんだろうなぁ・・・と思ったのを覚えています。

 

たまたま帰りに一緒になったアルバイトの子と話をする機会がありましたが、彼女も辞めるつもりだったのが引き止められて仕方なく来ているのだと話してくれました。

私が引き止められなかったのは社員とバイトでは払うお金が全然違うからですよと断言していました。

でも人がいなくなってしまうので『社長夫人』がCADのオペレーターをやると言ってたけどホントかなぁと思っていたのですが・・・なんと本当に『社長夫人』はやって来ました。

Aさん・私・アルバイトの彼女はしら~っとした顔で思ったものです。「いつまで続くかな・・・」と。

 


ハローワークの求人票は信じてはだめ?

退職後、給料を取りに事務所に出かけたとき社長は外出中でした。

何時でもいいと言われていたのであえて社長がいなさそうな時間に手土産のお菓子を持って行きましたが『社長夫人』は毎日ではないものの事務所でのオペレーターの仕事は続けていると聞きました。

そこにAさんと親しい、独立後に仕事を回すと約束している営業さんがやってきて「お宅の社長はAさんが約束を破っていきなり辞めると言ったことをずいぶん愚痴ってたよ。」とAさんに話していました。

 

ハローワークの仕事は審査などがないので適当なものが多いとよく言われますが全くその通りだと思います。

私の求人票を見たAさんが「俺10年ここにいるけどこんな金額もらったことないし、ボーナスだってまともに出たことない」としみじみ言ってました。

 

ハローワークに文句を言ってやろうかなと言った私に「前の女性も同じ理由で辞めたけど訴えるのはやめたみたいだよ、何だか嫌がらせされそうだからって」と言ってきた時は妙に納得してしまいました。

今も失業中ですが、ハローワークの求人に申し込もうとは思いません。

 

ハローワークの求人票に惑わされて実際に入社すると全く違うといった経験のある人は多いはず。

 

少しでも知識を身につけるとためになる

辞めてずいぶん経ちますが、その後に労働関係の法律を勉強するようになってあそこまでひどいところもなかったなと思います。

小さな会社のすべてがこれほどひどいとは思いませんが、学校でもどこでもいい、どこかでちゃんと労働者の権利を学ぶ機会を設けなければいけないんじゃないかと思います。

きっと私よりひどい状況で働いている人はたくさんいるはずですから。

 

ハローワークに紹介されている企業全部の求人票が嘘だとは言いません。

健全に嘘偽りなく紹介している企業だってもちろんあります。

それを見極めるためには面接時やハローワークを通して詳しく企業に聞くことが最善です。

求人票通りということを事前に確かめた上で入社後し、もし違っていた場合は、それは確実に訴えることができます。

それも異例なことですが。

 

企業もそういったことを考えた上で求人票にはありのままを載せることが先決ですね。

誰も応募してこないからといって実際とは異なった内容で掲載することは許されません。

この職場に就職して良かったと思えるような企業に巡り会いたいものですね。

 

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