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入社当初はまさか自分がブラック企業に勤めることになるとは思いもしませんでした。
仕事を続けるうちに、その劣悪な環境が徐々に明らかになり、退職者が次々と増えていく中で、企業のブラック度は日々増していきました。
私がこのブラック企業での経験を通じて感じたことをお伝えしますので、ぜひご覧ください。
目次
自分の将来のために入社した中小企業
私が勤務していたのは、東京都港区に位置する化粧品の通信販売を手掛ける企業です。
主に折込チラシやカタログを利用した紙媒体の通信販売と、自社のウェブサイトを中心としたネット販売の2つのチャネルで商品を提供していました。
2015年4月に入社。
将来的には自分の会社を持ちたいと考えていたため、中小企業で自分の努力次第で昇進できる環境を求めていました。
面接時の雰囲気も良かったことから、入社を決意しました。
設立から10年目の会社で、社長と専務以外は自分より一世代上の新卒や中途採用の社員が2〜3人いる状況でした。
全体で15人ほどの小規模な会社でしたので、社員同士の距離も近く、コミュニケーションが取りやすい環境でした。
社長室にも頻繁に顔を出し、昼食に連れて行ってもらうことも多く、非常に良い職場環境だと感じていました。
新卒の頃は、定時にしっかりと帰宅できる環境が整っており、少しでも残業をしていると早く帰るように促されていました。
そのため、職場の雰囲気がとても良いと感じていました。
同期の中には年齢が異なるメンバーもいましたが、みんな仲が良く、仕事帰りに食事に行ったり、休日に遊びに行ったりしていました。
そのため、当初はこの環境で頑張っていけると確信していました。
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残業が当たり前だというブラック会社
ある時、私は「会社としての残業は業務の有無に関わらず行うものであり、自分が起きている時間は仕事のことだけを考えるべきだ」という認識を持っていることに気づきました。
部署によっては残業があったものの、残業代は支給されていませんでした。
中小企業では「これが普通だろう」と思っていたため、あまり気にしていなかったのです。
研修が終わった後は、必要な業務が終わり次第帰宅しても問題ないと言われました。
しかし、この「必要な業務」というのは、今日中に必要なものではなく、急ぎでなくても仕事が存在する限り続くものでした。
もちろん、その認識を持っていなかった私は、6月中旬に社長室に呼ばれ、上記の考え方について2時間にわたり説明を受け、その日から残業をすることになったのです。
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ブラック企業だと感じた勤務体制や金銭面、そしてパワハラ
不満だらけの勤務時間問題
見込み残業についてですが、45時間分が含まれていると聞いています。
しかし、超過分の残業代は支給されず、定時は9:00から18:00となっていますが、実際には8:30から23:30まで働くことが常態化しています。
さらに、入社から約半年後に契約書が渡され、何の説明もなく印鑑を押させられるという状況でした。
後に聞いたところによれば、見込み残業の時間を60時間に変更するためだったようです。
私自身はすでにその時間を超えていたため、直接的な影響はありませんでしたが、他の部署の残業超過分を考慮しての措置だったのかもしれません。
また、出社時間に遅れるごとに100円の罰金が科せられる制度もあり、遅刻すると貯金箱にお金を入れるルールが私の部署には存在していました。
土日に出勤することが他の部署で行われている場合、私たちもその流れに従わざるを得ない状況でした。
休日に出社しなかった翌日の月曜日には、全ての部署メンバーが社長室に呼ばれるという事態が待っていました…。
無謀すぎる売上目標
現在の市場規模を考慮すると、目標は約2倍に設定されていました。
その目標は、紙媒体が全盛を誇っていた時代でも達成が難しいものであり、関係者全員が当時の状況を振り返ると、その実現は非常に困難だったと口を揃えます。
そのため、目標達成は到底無理であり、定時勤務中でも残業中でも関係なく社長室に呼び出され、叱責を受けたり、講義を受けたりする時間がありました。(多い時は週に1回、最低でも月に1回)
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お粗末なボーナス事情
年収は手当を含めて240万円でしたが、ボーナスは一切ありませんでした。
入社から一年後の3月に一度だけボーナスが支給されましたが、評価制度は非常に緩く、実際には評価に達していない人も受け取っているという状況でした。
このボーナスは、業務の成果に基づくものというよりも、退職を考えている社員を引き留めるためのものであったように思えます。
転職するのも一苦労
家族の事情もあって、自分自身は大きな問題にはならなかったのですが、他の人たちの転職は本当に大変そうでした。
転職の意向を伝えると、いつものように社長室に呼ばれ、外にまで響くような声で怒鳴られる光景が繰り返されました。
その内容は、社員が必要だから頑張ってほしいというものではなく、仕事ができないから会社に残るしかない、面倒を見てやる、転職しても役に立たないと脅されているようなものでした。
社長が怒鳴ることに飽きると、今度は退職日まで仕事を与えず、窓際に追いやり、最終的には存在しないかのように扱われていました。
ブラックならではの激しい人の入れ替わり
中小企業だからといって甘く見てはいけません。実際には、驚くほどの人の入れ替わりが頻繁に起こっています。
私の一つ上の新卒社員が社長や専務の次に古いメンバーですが、社長の方針に合わないために多くの人が辞めていきました。
私が入社してからの1年間で、メンバーの半数が入れ替わったのです。
現在も耳にする噂ですが、新卒で入社した人数の半分は入社から半年後に辞め、残りのほとんども1年以内には去っていく状況です。
10人近くの新卒の中で、3年間続くのは1人いるかどうかという厳しい現実があるようです。
契約先との関わり方も重要
社内だけでなく、社外でも同様の状況が見られました。
コンサルタントは数ヶ月で交代することが多く、在籍中に3人が変わることもありました。
広告案件を持ち込む代理店に対しても同じことが言えます。
社長の期待通りに動かない、または思うような成果が得られない代理店は、すぐに契約を解除されることがありました。
成果が出ない場合は仕方がないですが、基本的に即効性を求める傾向が強いため、2〜3回の結果が芳しくないだけで契約を切られることもありました。
そのため、担当者同士の関係は良好でも、企業間の関係はあまり良くないケースが多かったのです。
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ブラック企業でも働いて良かったと思ったこと
社員同士の絆が生まれる
社内の他の皆さんがこの会社がブラック企業であることを理解してから、私たちの気持ちは社長や専務に対して同じ方向を向くようになりました。
年齢差があっても、その共通の思いがあることで、主に愚痴を言い合うというあまり良くない話題が多く、仕事以外の時間も一緒に過ごすことが増えました。
今でも定期的に連絡を取り合い、食事に出かけたりしています。
仕事への向き合い方に関して
以前は比較的厳しい職場環境に身を置いていたため、現在の会社での業務に対する負担感が大幅に軽減されました。
時間的な余裕があるおかげで、繁忙期でも心に余裕を持ちながら仕事に取り組むことができています。
また、仕事上での理不尽な出来事にもあまり気を取られず、ストレスを感じることなく日々を過ごせています。
さらに、自分で仕事を見つける習慣が身についたことで、以前よりも多様な業務に挑戦できるようになったのも大きな利点です。
物事の考え方に関して
他社の同年代の人々と交流を深める中で、自分の置かれている環境に疑問を抱くようになりました。
給与や仕事の面で、自分が思い描いていた理想の生活とは大きく異なることが多く、改めてその難しさを実感しています。
また、何不自由なく育ててくれた親への感謝の気持ちも一層深まりました。
学生時代には、今の生活が簡単に実現できると思っていましたが、実際に働いてみると、その大変さを身をもって感じる日々が続いています。
現在は転職をして楽しい日々
親は当時の私の状況を非常に心配していました。
ストレスや不規則な食生活の影響で体重が増加し、いつまでこの状態が続くのか不安に思っていたようです。
友人たちには、あまり心配をかけたくない気持ちから、ブラック企業での勤務を自らネタにしていました。
今では転職したことでその経験は笑い話になっていますが、当時は笑顔の裏に心配の影があったことを思い出します。
悩んだときはすぐに転職
入社から1年で転職し、現在はメーカーで営業職に従事しています。
以前の職場とは異なり、定時に退社できる環境が整っており、有給休暇も取りやすくなりました。
休日には新しいことに挑戦しています。
特に長期休暇を利用した旅行は、心から楽しめる時間です。
もしブラック企業に勤めているなら、我慢せずに転職を考えることを強くおすすめします。
無理をして体調を崩す前に、嫌な思いをしてでも新しい職場に移ることで、より充実した楽しい生活が待っているはずです。