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SIerとは?IT業界では重要な仕事|まさかのブラック企業に入社

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IT業界の仕事は拘束時間が長かったり納期に追われるイメージが強いですが、私が入社した会社ももれなくそのようでした。

うつ病を発症する人も続出し、上司はそのフォローも何もなし。

利益しか考えないような会社でした。そんなブラック体験談をご紹介します。

SIer(システムインテグレーター)とは

基盤系のシステムを担っているインフラエンジニアの会社です。
サーバーやネットワークを構築したり、保守・運用をしたりします。

世にいうSystem Integrator(システムインテグレーター)略してSIer(エスアイアー)と呼ばれる職業です。

開発の部署もありますが、社員の8割がSIerとして働いています。
ほとんどの案件がSESなので、お客様先に常駐をして業務をしている人が大部分を占めます。

 

SIerとしての入社当初

同期も200人近くいたこと、オフィスが都内の中心地にあったこと、オフィスが綺麗だったこと(よく雑誌にも取り上げられています)、これらのことですっかり憧れの都内のOLになれたことに私は心を躍らせていました。

入社前研修もあり同期も仲がよかったので、こんな素敵な会社に入れてラッキーだったなとも思っていました。

 

誰しもが新入社員入社前のドキドキとワクワクの社会人としての引き締まった気持ちを抱く時期ですね。

 

新しい生活の始まり

周囲からも「あんな素敵な会社で働けるなんて羨ましい!いいなあ!」なんて言われ、完全に天狗になっていました。

たくさん勉強して素敵エンジニアになるんだ!と意気込みが凄かったです。

外面だけで会社選びをするのはよくないですね、と今なら思います。

これから辛い日々が待っているとも知らずに…

 

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研修後に気づき始めたブラック企業だということ

入社して3か月後、私は現場に配属されました。

先輩方もとても優しく、ブラック企業の片鱗も感じませんでした。

研修中は毎日定時上がりで、現場に配属されてからの1か月も毎日定時に帰れており、素敵な会社だなとも思っていました。

 

ただ先輩方の顔色が優れないこと、エナジードリンクが毎日机の上に2、3本置いてあることは気がかりでありましたが、あまり気に留めないようにしていました。

1年目は比較的楽な案件にいたこともあり、私がブラックであると実感したのは2年目になってからのこと。

 

入社2年目に入った頃…

2年目で入った案件は悲惨でした。

お客さんから日々責任問題を問われ責められ、業務は拡大していく一方で人は増やせずにメンバーはみんな疲弊していました。

あまりの忙しさにうつ病になってしまう人もいるほど

私も当時は疲れ切っており、会社に向かおうとすると涙が止まらなくなったり、上手く笑えなくなっていたりしていて、精神が壊れかけていました。

 

入社当初の気持ちとは真反対の状況に陥って不安しかないですね。

 

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社員が次々と辞めていく一方

そんな状況であったため、メンバーも定着せずにどんどん辞めていく状態。

メンバーが定着しないことで、また一から教える工数もかかり、一層忙しさは増しました。

その現場ではいろいろ問題はありましたが、一番の問題点は人員不足です。

 

しかしそのことをいくら上司に訴えても「ここが頑張り時だよ」「気合で力をあわせて乗り越えよう」というスポ根のような回答しか得られない始末。

IT企業では論理的思考が大切だと言いますが、いくら論理的に説明をしても「気合と根性!」というようなスポ根で返されては打つ手立てもありません。

 

うつ病患者が出ている状況で、こんな言葉しかもらえないことに驚愕しましたし、「ああ、ブラック企業に入ってしまったんだ…」と実感しました。

 

 

利益優先の身勝手なブラック会社

この会社のブラックなところ

  • 残業時間が多い
  • 現場の声が聞いてもらえない
  • 管理職の人間が全く現場を見ようとしない

お客先に派遣されている業務形態なので、管理職の人間は、見ようと思わないと全く実態を知らない状態でマネージメントをすることになります。

色んな部署の話を聞きますが、だいたい現場の声はあまり聞き入れてもらえないことが多いです。

 

またマネージャー等の管理職の人間も多くの案件を任されており、アップアップしている話をよく聞きます。

マネージメントしきれない数の案件を抱えている為、現場の声に耳を傾けている余裕がないのも分かりますが、良くない傾向だと思います。

 

会社が社員よりも利益を優先して案件をとってきているのが、ブラックの根源なのだなと感じました。

 

利益優先にしている会社は必ずどこかで痛い目に遭います。ブラック企業の極みですね。

 

また若手に無理をさせる風潮があるのもブラックと感じる部分です。

成長するために少し上のことにチャレンジができる環境はとても大切だと思いますが、3ステージくらい先のことをさせようとします。

それも部下の成長を考えての采配ではなく、お金の面を考えてのことです。

 

上司の対応によって若手の成長が決まる

本来ならば10年目の人が担当するような業務を利益を考えて4年目の若手にやらせようとしたりします。

ですがお客さんは、10年目相当の金額を払っている為、要求は高くなります。

 

要求に応えられずに悩んだり、無理に頑張ったりして精神を壊したり、身体を壊してしまったりした人を多く見てきました。

こうして若手が潰れていく流れが作り上げられているのです。

「若手にもどんどんチャレンジができる環境を」や「若手の頃から重要なポジションに挑戦できる」などのキャッチフレーズを掲げている会社は、ブラック企業の可能性が非常に高いと思います。

 

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ちなみに弊社も掲げています。
先輩社員のインタビュー等でよく見るワードですが、ここは注意ポイントです。

もしそのような記載があったら、口コミ等を見て実態をよくチェックしたほうがいいと思います。

 

その若手が潰されていく仕組みに気づいた人はどんどん会社を辞めていますし、現に4、5年目の離職率が非常に高いです。

これから中堅になっていく層がどんどん辞めてしまうので、中堅社員が育ちません。

中堅社員の数が増えないこのような会社では、こういった仕組みはいつまでも解決されないままとなってしまいます。

 

ブラック企業と気づくまで時間がかかりました

私の会社はどの部署も同じような実態です。
その為、同期に相談すると「どこもそんな感じだよね」と共感が得られていました。

会社に入ってから、仕事の愚痴や相談をするのが会社内の人になっていたため、当初は自分の会社がブラックなのだということに気づいていませんでした。

 

すごく辛いけど、みんな同じような悩みを抱えているし、これがきっと社会人の大変さなのだと思い込んでいました。

今考えると相当会社に洗脳されていたと思います。

 

やっと気づいた社会人1年目

そんな考えが洗脳であったと気づくのは、社会人になった1年目の冬のこと。

お正月で実家に帰省し、異業種の多くの友人と仕事や自分の会社について語り合いました。

 

私の現状を話すとみんなドン引きしていました。

今時そんな会社あるの…?という反応をされたのを今でも覚えています。

 

まだ実際にブラックな体験をしたわけではありませんでしたが、先輩たちの様子を話しただけですごい反応をされました。

私に感情移入をして言った発言ではなく、客観的に見てもやばいのだなと感じました。

 

実際にブラック企業で働いていても誰かに指摘されるまでブラック企業にいるということは気づかないものなのですね。

 

現在もまだ勤務していますが、今年中には辞める予定です。

心や身体を壊してからの退職の決断となってしまいましたが、もう少し早く決断できるとよかったと思っています。

 

SIerとして働いていける(向いている)人

  • メンタルが強い人
  • SIerとして大成したいという強い気持ちがある人
  • 技術が好きで追及したい人

以上にあてはまれば乗り越えていける業界だと思いますが、それ以外の人には、SIerという職業自体をあまりお勧めしません。

 

特に私のように「IT企業ってかっこいいな」「これからはITだよな」「IT企業ってこれからは安定してるよな」などの半端な気持ちで参入すると痛い目をみるので絶対やめたほうがいいです。

IT企業と一口でいってもWEB業界、SI、プログラマ等色んな業種があります。

自身でよく調べ、実際に働いている人の実態を聞き、慎重に選ぶことをお勧めします。

 

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