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若い頃に添乗員の仕事をしていました。
添乗員として働くために必要な資格を取得し、実際に働き始めてからは日々勉強でしたが、お客さんからの温かい言葉でやってこれました。
旅行が好き・人と関わる仕事がしたい方にはおすすめです。
目次
添乗員になるために資格取得
20代の頃、沖縄限定の専属添乗員をしていました。
お客さんがハッピーな環境で、私も頑張れば頑張るほどお客さんが喜んでくれる仕事がいいなと思ったのがきっかけでした。
添乗員になるためには、旅程管理主任者の資格を取得することが必要
この資格は個人で取得できるものではなく、旅程管理主任者の研修を行っている旅行会社や添乗員派遣会社で指定の研修を受ける必要があります。
研修内容
試験に合格するだけではなく、実務研修としてバスを貸し切ってロールプレイでの研修
研修は座学で勉強して試験に合格するだけではなく、実務研修としてバスを貸し切ってロールプレイでの研修も行われました。
合格するまで行われるので、合格が目的ではなく、いかに添乗業務を実践に活かせるかがポイントになる研修です。
頭でわかっていても、実際の旅行では様々なことが起こり臨機応変な対応が求められるのが添乗員です。
そこが面白いところでもありました。
添乗員の仕事は事前準備が大切
添乗員の仕事内容は、よくバスガイドさんと混同されることがありますが、まったく違うものです。
バスガイドさんは、ツアーで周る観光スポットや歴史について詳しく勉強しますが、添乗員には必ずしも必要ありません。
添乗員は、行程通りにスムーズに旅行できるようにする進行役です。
添乗員の仕事
添乗員の仕事はツアーが始まる日の前日から始まります。
担当するツアーの行程表を最終チェック
ツアー自体は沖縄で作成されるものではなく、出発する東京や大阪、その他の地方の会社が作成したものです。
おおまかには合っていますが、現地ならではの目線で行程表に無理がないかチェックし、組み合わせを変えたほうがスムーズな場合は行程表を入れ替えます。特に同じツアーに何百人も集客され、同じ行程でバスが何台も出ている場合は、同じ動きをしているとそれだけで混雑してしまいます。行程表を基に立ち寄り場所・食事会場・宿泊場所に電話連絡を入れる
到着時間や人数を正確に伝えることで、現地のスタッフが準備しやすいです。
またあらかじめ参加するお客さんに聞いておかなければいけないようなアレルギーのこと、支払いのことなどがあれば事前連絡をいれます。お客様に分かりやすいような資料作成
ツアー中に販売するオプションの説明書きを作ったり、1日目のバスの座席表を作ったりと手書きの作業もあります。
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ツアー当日の添乗員の仕事
沖縄現地添乗員だった私は、各地の空港からやってくるお客様を那覇空港で迎えいれるところからツアーがスタートします。
当時のほとんどのツアーは那覇空港に夕方到着し、那覇市内で夕食を食べたらすぐにホテルに入るというものが多数でした。
那覇空港から那覇市内に入る5~10分の間に、添乗員は夕食のオプションを案内して申し込むかどうか確認したり、今晩の宿泊ホテルの説明をします。
短時間にしなければいけないことが盛りだくさんです。
ツアーが始まってからの仕事
- 次の行き先、行き先へ到着時間と人数を伝えたり、お客さんに今から立ち寄る場所の集合時間を伝えたりと時間の管理を行う
- 観光場所のトイレの場所や、混雑をできるだけ避ける方法、観光スポットの上手な周り方などを案内
- バスに乗っている間はオプションの集計や車内販売の案内など
- お客さんが体調を崩された時の対処
- ツアー終了後、ツアーで行った収支の清算業務やアンケートの集計
以上が一通りのツアーの業務です。
慣れてくると、ツアーとツアーが連続になって休みがなくなっても、毎日が充実していて楽しかったです。
添乗員は人の温かさを感じられる仕事です
休みがない分、お金を使うタイミングがなくて、自然と収入があった(残った?)のも嬉しかったです。
お客さんが夕食を終えてお部屋に戻られた後に、添乗員同士で飲んだり、同室になった添乗員と恋話で盛り上がったり。
その後、添乗員の働き方改革があったようなので、あの時のような連続添乗業務はもうないのかもしれまんが。
仕事で観光地を巡ることも、綺麗なホテルに泊まれることも楽しかったですが、一番やりがいがあって心に残っているのはお客さんの笑顔です。
バスツアーは3日間がほとんどでしたが、毎日毎日顔を合わせて同じ旅行をしている間にみんなが仲良くなっていきます。
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経験を積み添乗員として成長
当初私は人前で話すということがどうしても苦手で、マニュアルを暗記したまま話していましたが、みんなは楽しみに旅行に来ているんだから、そのお手伝いをしたい、と気づいた時には話す内容が変わってきました。
楽しんでもらいたいという気持ちが伝わるのか、添乗員からのお願いにも気持ちよくお客さんが答えてくださってバス内に一体感が作り上げられていくのがなんともいえない醍醐味でした。
ツアーのお別れの間際にお客さんが「さみしいよー」と言ったのをきっかけに、私が泣きながらあいさつしてしまい、もらい泣きのお客さんが続出することもありました。
ツアーから家に帰られた後に、「楽しかったよ!」とお手紙や郷土のお菓子を送ってくださった方もいました。
一つのバスに知らない人達が乗り合わせたのに、帰りにはお互いが笑い合い、みんな笑顔で楽しそうに「ありがとう~!」「また来るねー!」とお礼を言ってもらえたあの体験は、他のどの職業でも味わえない達成感と幸福を感じたひとときでした。