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理学療法士はリハビリのスペシャリスト|介護老人保健施設に勤務し感じたこと

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リハビリの仕事を行う理学療法士。理学療法士という名前は知っている人も多いと思いますが、実際の仕事内容を知っている人は少ないでしょう。

リハビリ医療にはなくてはならない理学療法士の体験談をご紹介します。

リハビリ業務を行う理学療法士

私は39歳の男性です。 私の勤務先は介護老人保健施設で、理学療法士というリハビリ業務を行っています。

 

私が理学療法士になろうと思ったのは祖母が介護施設に入所している時に理学療法士の先生のリハビリ風景を見学させてもらった事がきっかけでした。

こんな素晴らしい仕事があるんだと一目惚れし、勤めていた会社を退職して専門学校に入学。

 

3年後、学校を卒業すると同時に、家の近くの介護老人保健施設に入職する事になりました。

 

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理学療法士は自宅や病院で行う仕事

入職前の面接についてですが、本来は筆記試験や複数回の面接があるものだと思っていましたが、施設で働く理学療法士は貴重だという理由で、自己紹介と雑談程度の面接内容で、その場で内定を頂く事が出来ました。

 

仕事内容

自宅や病院、もしくは他の高齢者施設から入所される高齢者に対してリハビリを行い、自宅での生活が行える状態にしていく。

 

特に、入所から3ヶ月間(一部例外を除く)は、短期集中リハビリテーションという加算を取得する事が出来、その期間はリハビリの回数を増やす事が出来るので、高齢者の身体機能を集中的に高める事が出来ます。

 

理学療法士の現状

給与面は初年度から500万円超えと良い反面、残業や休日面に不満を抱えているのが現状です。

その理由は、現在、私の職場は私ともう1人の理学療法士の2名体制で、100名の入所者に対してリハビリを行っています。

 

2名で100名の高齢者に対して、効果的にリハビリが行えているかと言われると、決してそうではありません。

1人に対して約20分程度のリハビリをするのですが、休憩時間以外は常に動き回っているような状態で、毎日上限(最大18回まで)ギリギリまでリハビリを行なっており、残業の毎日

 

そんなギリギリの状態であってもリハビリ業務だけをこなせばいいという訳ではなく、会議や研修、書類整理、施設行事の参加などを要請される為、特には予定していた有給を取りやめて業務に就かなければならないケースもあります。

 

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1年間応募がなかった求人

元々は3人体制で仕事をしていてちょうど良かったので、100人の高齢者に対し、2名の療法士では少なすぎるという事を常に上に訴えかけた所、求人を出して貰う事になりました。

しかし理学療法士や作業療法士と言った職業は病院で働く事が一般的であり、高齢者施設はどちらかと言うと敬遠される立場にあります。

 

また施設側が、私が入職した時よりも大幅に給与を下げた事もあり、約1年間、求人を出し続けるも、面接希望者は1人も現れませんでした

 

自分に最適な仕事を続けるのが一番

そして次第に施設側も2人で回せているのだからそれでいいのではと言う態度を取るようになり、気が付けばハローワークから当施設の療法士の求人が無くなっていました。

 

今後は2人で仕事をしていく事になり、利用者様が満足出来るリハビリを提供出来ていないというモヤモヤした気持ちを抱えていますが、給与面が充実しるので、退職は全く考えていません。

そんな中でも仕事をしていて嬉しい事もあり、「先生がリハビリしてくれているから元気になった。」や「おかげさまで家に帰る事が出来ました。」と言われる事があります。

 

利用者様が私のリハビリを期待してくれている、その為には生半可な気持ちと知識で対応しては失礼にあたると、都度身が引き始まる気分で、理学療法士という職業は患者様や利用者様によって育てられているんだなと、長年の勤務の中で実感しています。

 

患者さんや利用者さんの言葉で励まされたり、この仕事をしていて良かったと思えることはたくさんあります。

 

良い面、悪い面はありますが、私は理学療法士として介護施設で勤務して本当に良かったなと感じています。

全国的にも施設で働く療法士は不足しているので、これから先、新たに理学療法士になろうという若い人が施設を盛り上げて行ってくれる存在になって欲しいと思っています。

 

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