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【市場の仕事】きつい仕事内容・大変なこと・メリットなどを紹介

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市場とはどんな仕事をしているところなのか?市場にも色々ありますが、私は魚市場で働いていました。

市場というと築地市場が有名ですが、築地は俗にセリをやりますが、内陸部の市場というのは基本的にやりません。

私が働いていた市場での仕事内容を紹介していきますので、ご覧ください。

早起き体質を活かし市場に就職

応募のきっかけは、日曜日の新聞に入っていた折り込み求人だったと記憶しています。

実は親が職人という事もあって朝が早い家でした。

そういう訳で朝に強いという強みを生かして仕事を始めました。

 

市場自体の仕事に興味があった訳ではなく、これほど早い仕事を朝から募集をかけてくるひとがいないと思ったからだったと、その当時は思ったのだと思います。

朝がとにかくちゃんと起きられるのか?というのを当然聞かれます。
特に難しい事は聞かれなかったと思います。

 

実は私の会社は市場全体の社長でもあります。

他にもお店は一杯あります。駄菓子屋さんの卸もあれば、肉屋さんもあります。

場内のお店の統括というか、テナントのオーナーが会社だったのです。

 

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市場勤務は眠気と寒さとの戦い

まず朝は大変です。

朝5時には出社なので、4時過ぎには出ないといけません。

一年の半分は夜明け前に出社する事になります。ほぼ夜ですね。

真冬は極寒の中出社、つまり4時前には起床しなければなりません。

 

自分は鮮魚担当ではなく冷蔵庫担当で、-30度の冷蔵庫と-10度合わせて5つの冷蔵庫を管理する側の仕事です。

朝トラックからすでに荷下ろしされているものを、冷蔵庫に入れる。

そこから朝出すものとしまうもので概ね1時間くらいかかります。

 

冷凍庫で格闘していると、さっきまで寒がっていた外も、暖房が効いているように暖かく感じます。

それぐらい冷凍庫の中は寒く、寒さと眠気と闘わなけらばならないのです。

 

市場での危険を伴う仕入れ作業

次に仕入れです。

仕入れというのは、他の市場から買い求めた商品が届きます。

実は市場というのは俗にいう仲卸と言いますか、個人でやっているお店に商品を卸す訳ですが、築地→大宮そして地方の市場という感じと思ってくれればいいです。

 

同じ市場でも用途が違います。

2tトラックに乗っかっているものを卸す作業が7~8時ごろあります。

これを私は一人で担当していました。

 

ただこの卸す作業というのは重要で、何がどれだけ入って中はどれだけ残っているというのを把握する機会となります。

つまり任されるようになると、冷蔵庫の中を最も詳しく知る事になります。

地味な仕事ですが、一番上司に頼りにされる立場にはなります。

そういう意味では、やる気を買われた事があり、冷蔵庫について社長に具申したりすることもできました。

 

これは平で入ったばかりの人にはなかなかさせてくれません。

重たいものが多く20~30キロというのはざらです。

冷凍庫の中で、防寒着もなくこれらと格闘するのは、冬でも夏でも大変。

冬は寒いのですが、夏は薄着でこれをやります。

 

当然手がぬれたりするのですが、このぬれた手で冷凍庫のはしごに手をかけるのは危険です。

一瞬で手がくっついてしまいます。これが怖い。

もたもたしていると凍死をしてしまいますが、声が外に届く事はありません。

非常に危険な部分もあり、極めて大変な仕事でした。

 

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市場で働くメリット

きつい・大変そう・朝が早いというイメージが強いと思いますが、もちろんメリットもあります。

魚に興味を持ってくる

まず、魚の種類をかなり覚える事が出来ました。

それとこれはきっかけだったのですが、これまで魚をあまり好きではありませんでした。

賄いを食べるのですが、よく市場に来る営業さんがやってきて、ここで色々サンプルを置いて行きご飯と一緒に食べることがあります。

これまで魚というものに関心もなかったし、内陸部の人間だったので好きでもないし興味もなかったのですが、市場をきっかけに今でも積極的に魚を食べるようになったように思います。

 

例えば鮭ですが、鮭はただパサパサしてしょっぱいだけだと思っていたのです。

骨もあるしはっきりいって食べたくないというのが正直なところでした。

ところが市場でサーモンの切り身を随分と食べましたが、魚の脂がしっかりあり、ご飯とすごく合ったんです。

その時、魚というのは美味いんだと理解した次第です。

イカや変わったエビなども結構食べさせてもらい、今まで肉ばかり食べていた食生活はかなり変わって、魚をとても食べるようになりました。

 

新鮮な魚介類が安く購入できる

また、市場だと市場価格よりかなり安く買えます

一般の店頭に並ばない商品なども安値で買うこともできます。

 

市場に入るには一応許可が必要となりますが、自分は社員なのでこういうものを買う事ができるのです。

ちょろちょろさんぽして駄菓子屋さんのガムを箱買いしたり、ラーメンを破格で(3箱1000円という事が普通にありました。これはパッケージングが変わって卸す事が出来ないなど、製品が変わる時によく起きます)ただ量が基本的に本当であればこれを小分けしてお店では売っているので、量がひと箱とかになって食べ終えるのに時間がかかります。

 

それと自分の会社の商品も入り値で買う事ができます。

どちらかというと親が随分得したように思います。

正月近くになるとこうしたおまけみたいな商品が市場には出始めて破格で買えます。

特にホタテやカキ類は1キロ700円とかで買ってました。

まあ親孝行みたいなものですね。

 


市場での休日・給料

市場の休日は水曜日が月2回。

お盆は基本ある時と無い時があって、日曜は普通にお休みです。

年末も31日まで出勤。大掃除をして年末を迎えます。

3日休んでそしてすぐ仕事です。休み明けは小売店も商品がつきて大忙しになります。

年の休みは90日以下だと思って頂ければいいと思います。

 

給料は相当安い。有給は取れない。さらにサービス残業。

一番ふざけているのが配達です。

1000円出ますが、概ね3時間配達時間となります。

つまり時給300円以下。賞与はありますが数万円。

この数万円の賞与が辞めたきっかけとなりました。

 

月給は概ね19万円。そこから社会保険、年金、税金と差し引かれ15万円というのが給料です。

時給に換算すると1000円くらいですね。重労働の割に安いと思います。

 

市場の仕事はブラック?

はっきり言って割の合わない仕事だとは思います。

正直今やってみろと言われたらやりません。若いからできた事かもしれません。

冷凍をなぜ扱うのか?というのを少し説明すると、小売店はやはり価格の安定が重要なので冷凍を重要視しているのです。

価格の変動があると、仕入れ価格に影響があり店での価格も安定しません。

 

例えばイカなどは、ストレスで共食いをしたりするので、生け簀を小分けにする必要性もあり手間がかかり高くなるので、冷凍が重宝されます。

寒さと闘う事で、地域に貢献できていると私は思っていました。

冬場はしもやけとあかぎれの闘いとなります。普通の靴で入るので足底が割れて血がでてきます。これが痛い。

 

また、市場の人は癇癪(かんしゃく)をすぐおこします。

しかも酒を飲みながらやっている人もいて、入った直後アル中もいました。

正直カタギと裏世界の人とが入り組んだ世界でもあります。

テレビでやっているような活気のある市場というのは、築地ぐらいで地方は結構ブラックなところが多いのが現実です。

 

市場勤務の良いところ

いい面としては午後1時には終了します。

従って午後は丸々暇になります。自分はアルバイトをしたり人によっては、ランドセルの販売をしている人もいました。あるいは保険の営業など皆さんサイドビジネスを持っていました。

 

自分は家庭もなにもないので、家で仮眠をよくとっていました。

週三でコンビニバイトをやりながら、残りは昼寝が出来る。そういう暮らしでした。

 


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