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料理人になるために特別な資格は必要ありませんが、料理人を目指す理由は人それぞれ異なると思います。
ここでは、幼い頃からの夢を叶えた体験をお話しします。
料理人の仕事は厳しい面が多いと感じる方も多いでしょうが、苦労がある一方で喜びもたくさんあります。
自分の料理に対する情熱を再確認できる素晴らしい職業です。
目次
ホテルと旅館の違い
私は幼い頃から和食の料理人になることを夢見ていました。
父が和食の料理人であったため、その影響を受けたのです。
静岡出身ですが、就職先は東京が理想だと考え、高校を卒業後に東京の専門学校で一年間学びました。
その後、料亭で働く予定でしたが、先生のアドバイスを受けてホテルでの就職を選びました。
ホテルと料亭の一番の違い・・・お客様の数
ホテルは大人数の対応
私のホテルでは、週末に3,000名のお客様をお迎えすることがあり、その経験は非常に貴重だと感じています。
しかし、現在の労働環境の改善やブラック企業の問題が取り上げられている中で、残業をすることができない状況です。
そのため、既製品を多く使用せざるを得ません。
最近の既製品は驚くほど美味しく、手作りと遜色ないものも多いですが、それでも私自身は料理を作ることに情熱を持ってこの業界に入ったため、ただパックを開けるだけの日々は非常に退屈に感じてしまいます。
料亭は少人数のおもてなし
料亭では、昼に15名、夜に30名という少人数のお客様をお迎えしています。
この少ない人数だからこそ、一人ひとりのお客様に心を込めたおもてなしが可能です。
既製品は一切使用せず、和食の技術をしっかりと学ぶことができます。
今振り返るとただの後悔ですが、入社当初は絶望感を抱いていたことを思い出します。
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ホテルでの面接
面接はホテル内の10階の宴会場で行われました。
荘厳な雰囲気の中、えらい人たちにいろいろ聞かれたので、とても緊張したのを覚えています。
面接で聞かれたこと
- どうしてこの会社なのか
- 自分のアピールポイント
- 父の料理で印象に残っているもの
- 尊敬する料理人
- 異動があった時にどう捉えるのか
- これまで作ってきた料理で一番美味しかったものは何か など
基本的な質問が中心で、深く突っ込まれることはほとんどありませんでした。
面接は4つの会場で実施され、学生たちは広い待合室で待機しました。
その待合室には人事担当者もいて、場の雰囲気を和らげたり、励ましの言葉をかけたりしてくれたので、皆さんの緊張もかなり和らいだのではないでしょうか。
質問①
どうしてこの会社なのか
どうしてこの会社なのかに対して私は、御社はこの東京の真ん中にホテルを持ち、かつ全国にもリゾートホテルを持っているのでその幅拾い事業に私も携わりたいと思い志望いたしました。と答えました。
質問②
自分のアピールポイント
自分のアピールポイントは、よく友人からは人当たりがよく優しいと言われます。
なのでこの性格を活かし人に感動や喜びを与えられるような人になりたいと思ったので御社でもその力を使い、さらに向上させたいと思います。と答えました。
質問③
父の料理で印象に残っているもの
父の料理で印象に残っているものは茶わん蒸しと答えました。
茶わん蒸しは小さなころ父がよく作ってくれたもので、私は父の茶わん蒸しが大好きでした。
まず、口当たりがよく中身はエビやかまぼこ椎茸などが入っていて鶏肉などを入れてもおいしかったです。と答えました。
質問④
尊敬する料理人
尊敬する料理人は父と答えました。
その当時は料理人は料理の鉄人くらいしか知らなかったので父と答えて正解だったと思います。
父には幼いころから和食の美しさや料理の楽しさを教えてくれました。
父がいなければ私は料理人になっていなかったと思うし、料理人になることに全く後悔はないので、父を尊敬しています。
質問⑤
異動があったらどうするか
異動があったらどうするかと聞かれたので、それも一つの経験であることは変わりないので喜んでいくと思います。と答えました。
質問⑥
これまで作ってきた料理で美味しかったもの
これまで作ってきた料理の中で美味しかったものは、エビ真丈です。
学校の授業で作ったものですが、生身と海老と玉ねぎしか具材が入っていないにも関わらずあれだけおいしいのは驚きでした。
玉素のおかげかもしれませんが私はあの料理が大好きだと思いました。と答えました。
ホテルに入社してからのこと
入社後、最初の1か月は研修期間でした。
この研修では、ホテル内のさまざまな業務を体験し、ルームサービスや宴会の接客も行いました。
1か月の研修を終えると、調理場に配属され、パックを開ける日々が始まりました。
コロナが流行する前だったため、土日には3,000名のお客様が訪れていました。
仕事が忙しくなると、周囲の雰囲気が緊張感に包まれ、新入社員の私は不安を抱えながら業務に取り組んでいました。
入社当初は落ち込んでしまうことも多々
仕事を始めたばかりの頃、たくさんの叱責を受けることがありました。
社会の厳しさを実感し、特に叱られることがどれほど辛いかを痛感しました。
今では仕事を覚え、細かいミスについて指摘されることもありますが、以前は何も知らない状態で様々なことを任され、無知ゆえに「馬鹿だ」とか「もっと考えろ」と言われることにただ驚くばかりでした。
このホテルは規模が非常に大きいため、各会場に専用の調理場が設けられています。
そのため、婚礼やパーティーが行われる際には、料理を提供するために各会場に向かう必要があります。
最初は、調理場がこのような役割を果たすことに驚きました。
将来的にこのホテルを離れた場合、これまでの経験が無駄になるのではないかと感じていましたが、最近では一人で任されることが増え、少しずつ楽しさを見出せるようになってきました。
無意味だと思っていたことが、実は一人で全てを進めるためには段取りが非常に重要であることに気づきました。
今後、同じような仕事がなくても、段取りのスキルは必ず役立つと信じています。
人間関係はどこの職場でも難しいもの
人間関係の構築は、私にとって非常に難しい課題でした。
もともと人と話すのが苦手で、コミュニケーションを取ることに対して消極的な性格の私にとって、この職場は本当に厳しい環境でした。
特に、自分を守るためにはコミュニケーションが不可欠で、時には厳しい態度を取る上司も、コミュニケーションが得意な人には優しく接することが多いのです。
最近では、自ら進んで大きな声で挨拶をすることを心がけ、意識的にコミュニケーションを図りながら仕事に取り組んでいます。
料理人になって良かったこと
東京のホテルで和食料理人として働いてよかったこと
大量の料理を作れたこと
家庭や一般的な料理屋では見ることができないような巨大なフライヤーがあり、それを使って200人分の天ぷらを揚げたときの感動は忘れられません。
さらに、2キロのネギを切ったり、前菜を盛り付ける際には、いかに迅速に作業を進めるかを常に考えていました。
普通の努力だけでは到底追いつかないスピードで盛り付けを行い、ここでも段取りの重要性を実感しました。
料理人として良い食材に触れることは財産
高級ホテルならではの贅沢な食材が豊富に使われており、普段ではなかなか目にしないフォアグラやサーロインを実際に見て、触れて、調理できる機会があったことに感謝しています。
もちろん、食べることを通じて本物の味を知ることも、自分の技術向上に繋がると考えています。
その点では、多くのことを学べたと感じています。
まだまだ学ぶべきことはたくさんありますが、自分の中では約60%の目標を達成できたと思っています。
入社当初から2年か3年で辞めるつもりでしたが、1年半経って60%の進捗があるので、残りの半年でこのホテルの業務の流れやスピードをさらに身につけていきたいと考えています。
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料理人の給料面・休日面
給料面
給料はあまり高くありません。
手取りは約10万円ですが、寮があるおかげで生活費を抑えることが可能です。
休日面
休日は調理業界の中でも非常に恵まれており、月の休みは安定していて、有給休暇もきちんと取得できます。
忙しい時期でも残業は少なく、福利厚生も充実しています。
ホテルとしての魅力もあり、働くことでモチベーションが高まるのを実感できます。
特に友人との飲み会で自分が働いているホテルの話をすると、必ず「すごい」と言われるので、その点がとても嬉しいです。
さらに、全国に展開するホテルがあり、宿泊時に申請すれば割引が受けられるのも大きな特典です。
給料は決して高くはありませんが、福利厚生がしっかりしており、特典も豊富なので、自分の好きな仕事をしながら充実した生活を送れていると感じています。
これからもホテルの料理人として、さらなる成長を目指して頑張っていきたいと思います。
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